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フランコ・バレージにみるカテナチオ!守備網に鍵をかけるイタリア

1980年代の守備の要。フランコ・バレージ!イタリアの守備カテナチオの要

カテナチオと聞くとつまらないと連想するサッカーファンは多いかも知れません。
現代のサッカー界において時代遅れなのかも知れない。そう思わせる要素は多数見受けられるのは事実です。

一時代を築いた、ペップのティキ・タカ。
ユルゲンクロップのゲーゲンプレス。

ゲーゲンプレスは香川が所属したドルトムントで最盛期を極め一度ドイツで凋落をしますがプレミアリーグの「リバプール」に見事適合させヨーロッパ最強チームのメガクラブにまで育て上げています。

こういった現代サッカーにおける流れにイタリアはついていけていないにかも知れません。

カテナチオとは?継承されてきたものに必要なピースであるフランコ・バレージ

先述したようにカテナチオという戦術そのものが世界的に通用しなくなってきた可能性は非常に高いといえます。
それに伴いイタリアの弱体化も進んでいます。

次世代の若手がなかなか育っていません。

いまの若手の1つ上の世代であるマルコ・バロテッリやアントニオ・カッサーノは自らの溢れる才能を放棄しました。

彼らが自らのもつ才能に従っていたのならば今のようなイタリアの姿はなかったかもしれませんね。

2006年のW杯優勝を機に徐々に衰退の道を歩んでいったイタリア

2006年に優勝を果たしたイタリアであるがその後はカルチョの国とはいいがたい成績に終始します。

2010年グループリーグ敗退
2014年グループリーグ敗退
2018年予選敗退
2022年予選敗退

予選敗退は1958年スウェーデン大会以来の出来事です。

2021年のUEFA欧州選手権には優勝を果たしたものの歴代2位のW杯過去優勝4回の成績を収めた強豪国とは思えない成績です。

原因となる要素はユベントスのカルチョスキャンダル、後進の育成問題であると思います。

しかしユベントスはジャン・ルイジ・ブッフォンやパブロ・ネドベドなどの活躍で1年でセリエAに復帰しました。
この年のユベントスはタレントの宝庫でした。戦力的にセリエAに復帰できない方がおかしかったのです。

やはり後進の育成問題に話は尽きると思います。

カテナチオのスタイルから現代サッカーへの転換がうまくいかなかったイタリア

カテナチオとはどういったスタイルでしょうか?

基本的には4人のマンマーカーが守り、そのマンマーカーが逃がした相手アタッカーを捕まえる守備のことを呼びます。

その4人のマンマーカーが逃がした相手アタッカーを捕まえる役をリベロと呼びました。

以前はリベロというポジションはよく耳にしたものだが今はほとんど耳にしないのではないでしょうか?

1980年代~1990年にはイタリアのカテナチオという守備は健在で強力なリベロとしてフランコ・バレージがいました。
フランコ・バレージが最後のリベロと呼ぶことができたのかもしれません。

2000年代になるとカテナチオという戦術は姿を消すがマンマークの強さに頼る戦術に進化を遂げ2006年にはW杯優勝を果たしています。

この時代のイタリアの選手にはあり余る才能を持った選手がいました。

ファビオ・カンナバーロは2006年のバロンドーラ―であるし、アレッサンドロ・ネスタ、アンドレア・バルザーリ、ジャンルカ・ザンブロッタがいて慰留を繰り返されながら後進のため代表を辞退したパオロ・マルディーニがいましたね。

カテナチオのスタイルには堅守速攻が求められるため速攻の部分を担うタレントも充実していました。

フランチェスコ・トッティ、アンドレア・ピルロ、そして彼らをサポートする形でジェンナーロ・ガットゥーゾがいたしFWにもアレッサンドロ・デルピエロ、ルカ・トーニ、フィリッポ・インザーギがいました。

しかし残念ながら彼らの最盛期は2002年日韓共同開催のW杯~2006年のドイツ大会であったため彼らの最高の雄姿を見る事ができたのはこの大会が最後になります。

守備が最強であった国の守備が最強でなくなってしまった影響の大きさ

1990年代後半から2000年代前半、ユベントス、ACミラン、インテルといったチームはブランドであった。が今はそうではない。レアル・マドリード、FCバルセロナ、リバプール、バイエルン・ミュンヘンなどに代わっています。
イタリアのチームは完全に世界のサッカーから取り残されてしまいました。

事実国内では最強のユベントスでさえチャンピオンズリーグでは全くと言っていいほど勝てていない。

2022年のイタリアの主なメンバーは以下のメンバーだ。

GKにはジャンルイジ・ドンナルンマがいるがレオナルド・ボヌッチ、ジョルジョ・キエッリーニは名手だが高齢であるしMF、FWにもこれといった選手が見当たらない。強いて言うならマルコ・ウェラッディあたりだと思います。

フランチェスコ・トッティやアンドレア・ピルロのようなレジスタがいないのです。
結果守備を固めボールを素早く前線へ運び泥臭くも点を取るというスタイルは機能していません。

しかし希望はあります。
ACミランなどの国内の有望な若手選手が育ってきているのでこれから数年のうちに強いイタリアが戻ってくる可能性は少なからずあります。
フェデリコ・ディマルコやマヌエル・ロカテッリ、サンドロ・トナーリなどがいます。特にトナーリは20歳前半という若さでミランでの苦境を乗り越え屈強な選手に変貌を遂げミランの中盤の顔になっています。

彼らが順調に育てば世界と渡り合えるイタリアが帰ってくるはずです。

カテナチオの流れを汲んだ戦術をとっていくのか、新しい戦術を取り入れて進化させていくのか今がイタリアという強豪国が強豪国でいるための分岐点であるのかも知れません。
2000年代前半のイタリアのサッカーは堅守速攻を体現していて非常に美しかったということができます。

やはりイタリアが強くないとサッカーファンは物足りなさと寂しさを感じてしまいますね。
強いイタリアが帰ってくることを願います。

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