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M-1優勝まで長い年月を要した笑い飯はどんなコンビ?
笑い飯とはこういうコンビです。
哲夫(てつお、1974年12月25日生)
西田幸治(にしだ こうじ、1974年5月28日生)
の2人からなるお笑いコンビ。
立ち位置は哲夫が向かって右、西田が左です。
結成年は2000年。
(敬称は省きます)
笑い飯は吉本興業所属ですが、2001年からの所属です。それまではインディーズで活動していたんだよ
M-1の予選に出場した際に吉本興業の社員の目に留まったとうわさもありますが、実際には吉本興業へはオーディションで入社しています。
ネタ作りは哲夫が担当しています。
しかし、近年の座王やIPPONグランプリでの西田の活躍を見る限り西田もネタ作りはできるのかな?と個人的には思っています。
西田の大喜利はめちゃくちゃ面白いですからね!
笑い飯といえば「ダブルボケ」が代名詞ですが昔の漫才でもダブルボケをしているコンビは多く代表的なところでいうと「横山やすしきよし」です。
しかしあそこまで徹底的にダブルボケを確立しネタのクオリティを引き上げたのは笑い飯が初めてだという評価です。
また哲夫も昔からダブルボケというスタイルはあり先人が作ったそのスタイルがあったうえで自分たちのスタイルがあるということを認めています。
ダブルボケで席巻!笑い飯のネタ一
笑い飯は2002年の第2回から最終年の2010年の第10回まで連続で決勝に進んでいます。
全ての年で最終決戦まで進んだわけではないですがこれはすごいことだと思います。
ただ笑い飯の全てのネタが面白いという訳ではなく、好みもかなり人によって分かれてしまうのかな?というのは感じています。
まず笑い飯のM-1でのネタの一覧を見てみましょう。
年度 | ファーストラウンド | 最終決戦 |
2002年 | パン工場見学 | 機関車トーマス |
2003年 | 奈良県立歴史民俗博物館 | かわいそうなゾウ |
2004年 | 二宮金次郎像 | なし |
2005年 | 靴がない | マリリン・モンロー |
2006年 | 子供のしつけ | なし |
2007年 | ロボット | なし |
2008年 | 闘牛士 | なし |
2009年 | 鳥人 | ラグビー |
2010年 | サンタウロス | 小銭の神様 |
9回中5回も最終決戦に進んでるんだね
M-1の決勝戦に9回連続出場しているのも凄いですが、5回も最終決戦に進んでいるのはとにかくすごいという他ありません。
2002年M-1第2回大会に出てからの衝撃が強かった
初めて笑い飯が出てきた時は衝撃的に面白かったですね。
お昼ご飯にパンを食べてる友人を羨ましがるというお互いのボケから小学校のときのパン工場の話しへ展開していく漫才です。
前半は毎日お弁当だと飽きてしまう。その横でパンを食べてる友人を羨ましがり少しパンを分けてもらおうとする設定です。
順番にお弁当を食べる役とパンを食べる役が変わっていきます。
お弁当の方はおかんが作ったお弁当に海苔と梅干でおとんの似顔絵が書いてあったり、切り干し大根でアホと書いてあるボケです。
その横でブリックを飲みながらパンを食べてる友人を羨ましがりパンを分けてもらおうとします。
パンを食べるほうは、クリームだけ先になめたり、落ちたパンを分けようとしたり手に持ってる両方がブリックだったりするボケです。
後半はパン工場のボケ。
学校でパン工場を見学に行った時のボケです。
スピーカーの「うーっ、うーっ」という音でボケたり、パン工場の説明をするはずが便所の説明をしたり、パンの発音を暴れん坊将軍で発したりとボケていきます。
初めて出てきたことと、テンポもよかったのでおそらくこの笑い飯のネタを見た人はびっくりと同時に面白さを感じたと思います。
このネタで最終決戦に進みます。
決勝のネタは機関車トーマスです。
このネタも小さいころに機関車トーマスの本を読んでもらったという展開から心優しい子に育ったら席をおばあさんに譲る心優しいやつになるという展開の漫才です。
もうこの漫才はめちゃめちゃ面白かったです。私なんかが何を言ってるんだと思いますが、とにかくセンスのかたまりというか、、、。
機関車トーマスのくだりでは
機関車トーマス(森本レオのマネ)や大車輪おトーマス、偽善者トーマス、機関車に顔があります、機関マス、顔面機関車人トーマス、顔機関車トーマス、顔に機関車がついてます、猛スピード顔、とボケが哲夫と西田の交代でテンポアップしていきます。
もうそのやりとりの秀逸さに笑いました。
そのままの流れでおばあさんに席を譲る話しに展開して漫才が終わります。
審査員も含めほとんどの人が初見ということもあり笑い飯が残したインパクトは強烈でした。
この年はますだおかだとフットボールアワーと笑い飯の最終決戦でした。
結局ますだおかだの優勝でしたがもう少し笑い飯が評価されてもおかしくはなかったかな?と個人的には思います。
2003年第3回M-1 グランプリで残した笑い飯の残した強烈なインパクト!
笑い飯の、そしてM-1の代表的ネタの1つである「奈良県立歴史民俗博物館」が披露された年です。
この奈良県立歴史民俗博物館のネタは他の漫才コンビとも一線を隔すネタで本当に面白かったと思います。
お笑いは好みによるところが多く見ている人それぞれに1番のネタがあると思います。
私はM-1の中ではチュートリアルの冷蔵庫やかまいたちのUSJかとなりのトトロのネタが1番面白いと思っていますが人によってはブラックマヨネーズやサンドウィッチマンや他のコンビが好きだという人がいて当然です。
その中にあってもこの奈良県立歴史民俗博物館は面白かったですね。
一方が博物館の中にある人形のマネをしてもう一方がそのアナウンスのマネをするというネタです。
哲夫「この時代の人々は野菜や魚を食べ今のように肉を口にすることはありませんでした。食後はプリン、ヨーグルト、いちごにシロップのかかったようなものをたべ、、、」
西田「ちょっとちょっとちょっと、途中から大分おかしいことになってるやないか」
哲夫「なにがやねん」
西田「プリンとかヨーグルトとかよ」
哲夫「あ、あといちごにシロップがかかって、、、」
西田「知らんけどよ、おまえ!なんでそんなOLが風呂上りに食うもんなようなもん食わなあかんねん!時代考えろよ、おまえ」
哲夫「ちゃうかった?ちゃうかったか」
西田「ちゃうわお前、代われお前、人形せえ」
このやりとりで引き込まれてしまいました。OLが風呂上りに食うもんなようなというフレーズが面白かったです。
この後、歌やアナウンスの下手さや、人形の製造年月日のボケに発展されていき土器のボケに展開していくのですがテンポがいいので全て面白かったです。
土器のボケは遺跡を発掘していくという設定です。
掘っていく中で遺跡ではなくいい土に興味が移っていくというのも面白いです。
お~ええ土~、土~ん、野球のリズムでザックザックザックと掘るなどのボケは本当に素晴らしいボケだと思います。
実際に審査員もべた褒めでしたね。
そしてこのネタで最終決戦に進みフットボールアワーとアンタッチャブルとの戦いになるのですが2003年の第3回M-1グランプリはフットボールアワーが優勝をし笑い飯は2位に終わります。
2004年第5回M-1グランプリからの笑い飯
2004年第4回グランプリは最終決戦に進めなかった笑い飯。
この年はアンタッチャブルが圧倒的な勢いで優勝をかっさらいます。
この年は島田紳助と松本人志が審査員にいなく、南海キャンディーズが現れた年です。
笑い飯は人差し指のネタで最終決戦に進めませんでした。ネタが観客にいまいち伝わっていなかった印象ですし、前年までのものに比べてクオリティもよくなかったと思います。私も面白いと思いませんでした。
おそらく島田紳助や松本人志がいてもアンタッチャブルの優勝、笑い飯は最終決戦には進めなかったと思います。
ただし2005年に笑い飯の面白いネタが復活します。
この年はブラックマヨネーズが圧倒的な漫才で会場を沸かせますが、笑い飯もまけていなかったと思います。
2005年第5回M-1グランプリは麒麟の最終決戦のファッションショーは失速感が半端ないと感じましたが1本目の野球は面白かったですしチュートリアルのBBQの漫才も非常に面白く全体的にレベルが高い大会だったと思いました。私も好きな大会の1つです。
その中でも笑い飯の1本目の靴がないネタと2本目のマリリン・モンローは両方面白く特にマリリン・モンローはとても完成度が高くこの年は笑い飯も最終決戦に進むのですがブラックマヨネーズに僅差で破れるのですがどちらに転んでもおかしくないほどの接戦でした。
ただ笑い飯はM-1になれたこととM-1に出始めたころの勢いの部分がなくなった印象がこのころには付いてしまっていたような気がします。
その印象にまけないくらいこのマリリン・モンローがM-1での最高潮のネタの1つであったと感じています。
このマリリン・モンローで優勝できなかったのはついていなかったなぁと今でも思ってしまいます。
それもブラックマヨネーズが凄かったという理由ではあるのですが。
2006年第6回からの笑い飯
マリリン・モンローのネタを披露してからの笑い飯は面白いのですがネタの爆発力が感じられなくなってしまったというのが私の感想です。もちろん実力は申し分ないので面白いのですが少し物足りなくなってしまったと思っています。
それは全国的に笑い飯の名前が売れてしまったというのが大きな原因だと思っています。
その後のM-1で披露した闘牛士などのネタは面白いですし、2009年の大会で披露した鳥人は最高の出来だったと思います。
ただやはり出始めの奈良県立歴史民俗博物館のネタに勝てる印象度は感じませんでした。笑い飯のネタのクオリティが印象度に勝てなかったというのが私の感想です。
しかしその不利な状況の中で面白いネタを披露し続けた笑い飯はやはり実力は申し分ないといえると思います。
凄いコンビです。
M-1で実績を作りつづけ優勝した笑い飯はやはり面白いコンビ
哲夫は農業や仏教などで活躍の幅を広げて漫才を続けています。
西田は座生やIPPONグランプリでの大喜利で申し分のない活躍を続けています。
ネタ番組などで笑い飯をみるとそのネタはクオリティが高くやはり面白いです。M-1に出ていた時よりも面白いくらいです。
ラーメン屋の行列に横入りをするというネタがあるのですがめちゃめちゃ笑わせてもらいました。
レベルが高い漫才と面白いトークを展開できる笑い飯ですからこれからもいろいろな場で活躍をし続けられるコンビだと思っています。